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ダニエル-バレンボイム自伝

かなり前から少しづつ読んでいた、バレンボイム氏の自伝をようやく読み終わる。

私が読んだのはドイツ語版「Die Musik - mein Leben」だが、日本語版も出ているようだ。

読んだ理由は、バレンボイム氏がランランの先生だからってことと、ハゲツル先生がバレンボイム氏を尊敬しているらしいから。

ピアノのこと、音楽のこと、ユダヤ人として生きるということ、イスラエルという国について......興味深いことがたくさん書かれている。でも、分厚い本で、バレンボイム氏が関わった一人一人の音楽家についても丁寧な描写があるので、膨大な情報量。全部をきちんと読むのはかなり大変。だから、さらっと読み飛ばしてしまった部分もある。

私が特に興味を持って読んだ部分についてメモしておこう。


ピアノ奏法について

* ピアノは右手と左手という二つのユニットで弾いてはいけない。右手と左手を合わせて一つのユニットとして、あるいは10本の指を10のユニットとして使わなければならない。

* 良い演奏とはテクニックと音楽性のバランスが取れた演奏のこと。テクニックと音楽性は切り離すことはできない。氏は機械的ななテクニック練習は決してしないのだそう。表現にはテクニックが不可欠ではあるが、テクニックだけを取り出して練習すると、音楽の本質が損なわれてしまう危険がある。機械的に練習して、表現は後から、とするのではなく、自分が表現したいことはなにか、そしてそれはどのようなテクニックを使うと実現出来るのかと考えて練習するべきだ。

* 出したい音を出すためには、一瞬前に頭の中でその音を想像できなければならない。教師は生徒に理論やテクニックを教えることは出来るが、生徒が「音を想像する」ことができなければ、望ましい音は決して出せない。


音楽と国民性について

* アメリカ人奏者は一般に、非常にフレキシブルである。ある曲を一人の指揮者のもとで演奏し、翌日には同じ曲を別の指揮者のもとで違ったふうに演奏するということを、アメリカのオーケストラはやってのける。これは、アメリカ人にとってクラシック音楽が、それがフランスの作曲家のものであってもドイツの作曲家のものであってもイタリアの作曲家のものであっても、距離的には変わりがないという事実から来ているのではないか。

ヨーロッパのオーケストラには、変えることの出来ない基本の色というものがあって、たとえばドイツのオーケストラがドイツの作曲家の曲を演奏するときには、やはり思い入れが違う。

* 言語と音楽の間には深い繋がりがある。それぞれの言語には、特有のリズム、イントネーション、メロディーがあり、それがその国民の生み出す音楽のテンポやリズム、音色、ダイナミクスに影響している。特定の楽器の音が持つイメージや意味も国民によって違う。


音楽の商業化について

* レコードが普及する以前は、音楽愛好家は自分で楽器を演奏し、能動的に音楽に関わっていたが、その後多くの音楽愛好家は聴くだけの愛好家となった。録音技術やメディアの進歩に伴い、聴き手の絶対数は増えたが、聴き手の知識はむしろ薄くなった。

* 聴き手が増えたことで、演奏シーズンは長くなり、コンサートの数は増えたが、質は落ちていると言わざるを得ない。演奏家のレパートリーは50年前とたいして変わっていない。

* 毎年、数多くの弾き手がコンクールに入賞するが、その後演奏家として成功する者は少ない。有能な演奏者の多くは、商業主義によって潰されてしまう。コンクールで入賞したばかりの演奏家は、すぐに次々とCDを出せるほどのレパートリーを持っているわけではない。しかし、CD会社に急かされて、無理矢理弾かされる。聴衆の好みに迎合させられることもある。若い芸術家は、このような商業主義のもとで、芸術家としての特権は金や名声などではなく、「自由であること」だという事実を見失ってしまう。

* 演奏家自身の実感とはかけ離れた批評家の批評というものも、考え直す必要があるのではないか。自分で納得のいく演奏ができたときにボロクソに言われると辛いし、逆に不本意な演奏だったと反省しているときにベタ褒めされるのも嫌なものである。



他にもいろいろ.......


読み応えがある本だった。
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by ongakunikki | 2007-10-31 15:42 | 音楽メモ

音楽談義

母、レッスン日。

ブルクミュラー 「タランテラ」

まだ指定テンポにはほど遠いけど、それ以外はまあまあ、かな。強弱のコントラストをもうちょっとはっきりさせましょうと言われる。

ハイドン 「メヌエット」

先生 「アナタ、この曲嫌いでしょ?」
私 「好きではないですね〜」
先生 「どうして?」
私 「なんていうか.......曲がうまくイメージできません」
先生 「じゃ、やめますか?他の曲にしてもいいよ。ボク、無理強いするつもりないから」
私 「やりますぅ〜」(←ムキ)
先生 「うん、ボクもね、できればやった方がいいと思うの。じゃないと音楽の幅が狭くなっちゃうからね。でも、人によって好き嫌いって必ずあるし、嫌なものを無理してやるのはよくないです。じゃ、もうちょっと続けてみましょう。アナタがもう嫌だと思ったらやめることにしましょう」


メンデルスゾーン 無言歌集より 「慰め」

先生 「どうでしたか、この曲?」
私 「激ムズカしい」
先生 「そう?じゃ、やめますか」
私 「ちょっと待ってくださいっ!(焦)せっかく頑張って練習したんだから、聴いてくださいよ〜っ」

タラララララララ、タラララララララ、タララララララララ〜、チャン、チャン、エッチラホッチラ、ウントコショ、スットコドッコイ、タラララララララ、タラララララララ、タララララララララ〜、チャン、チャン♪ (←必死で終了)

先生 「上手い、上手い」
私 「どこが〜っ」
先生 「いや、短期間でここまで、よくやったね。この曲、E-durだから難しいよね。それに、最初のカデンツでもうE-dur終わっちゃって転調してるから、イジワルでしょ。実はボクもE-dur苦手なの」
はぁ〜?だったらそんな曲、初心者に弾かせるなよな〜。
先生 「曲を弾く前にE-durのスケールを何回か弾くといいかもね。ボク、あんまり無味乾燥な練習は好きじゃないんだけど、この場合に限っては助けになると思いますよ」

と、レッスン自体はこれで終わりだったんだけど、この後の先生の話が面白かった。

先生 「アナタ、ショパンお好きでしたよね?一番簡単なワルツくらいならもう弾けそうだから、近々ショパンのワルツをやってもいいかもね。そう、ショパンといえばね、ボク、悩んでるんですよ。アナタの他にも大人の生徒さんが何人かいるんだけど、そのうちのお一人はね、子どもの頃かなり真剣にピアノをやっていた人なの。25年だか30年だかのブランクがあって、また練習を始めたんです。それが......子どもの頃はショパンやベートーベンを上手に弾きまくっていたようで、またあの頃のようにと思うみたいなんだけど、長い間ピアノに触っていなかったから、やっぱり指が動かないんですよ。それで、ご本人、すごいフラストレーションなんですよ。

無理に難しい曲をやるよりも、楽に弾けるものから楽しみながらゆっくりとやったらいいんじゃないかなあとボクは思うんだけど、昔は弾けたのにと思うと悔しくて、なにがなんでもショパンを弾くって言って聞いてくれないの。大人の生徒さんで子どもの頃にうんと弾けていた人の中には、自分に対する要求が高い人が多くて、そういう場合、レッスンしていてボク、辛いんです。なんとかもっと楽しく練習してもらうことはできないものかなあ......」

私 「そうなんですか〜?でも、私みたいなド初心者からすると、子どもの頃に習っていて再開された人は基礎があるんだろうなと羨ましいですよ」

先生 「うーん。それがそうとも言い切れない。確かに小さい頃から音楽をやっていた人は音感が優れていたりとか、知識がある分、上達は早いかもしれないですけど、楽器の演奏ってやっぱり運動ですから、弾かないと指は動かなくなっちゃうんです。昔やってたから、ちょこっとスケール練習でリハビリすればまた元通りってわけにはいかないの。ハッキリ言って、子どもの頃弾けたから云々というのは当てにしない方がいいです。かえってフラストレーションになる。まったくの初心者として始める方が小さな進歩に喜べて、いい面もあると思うんですよ。アナタだって、この調子で進んで行けば、あと2年もすれば再開組の人達に追いつけるよ」

私 「エー!ご冗談を..........」

という話から始まり、さらには子どものレッスンやヨーロッパとアメリカのレッスンの違いについても話してくれた。

先生 「ボク、以前は頼まれたら誰にでもレッスンしてたんですけど、うんと小さい子に教えるのはやめたんです。ときどき3歳や4歳の子を連れて来るお母さんがいますが、6歳未満の子はリトミックだったらやりますがピアノはレッスンしませんって断ってるの。小さい子は外で元気に遊ぶ方がいいですよ。子どもの意思じゃなく、お母さんの希望で毎日ピアノに向かわされて練習して、それで指が動くようになっても、やっぱりそれは真の意味での音楽とは違うと思うんだ。音楽は、その子がやりたいと思ったときに、やりたい分だけやるのでいいんですよ。おたくは、たろっぴもぷっちも楽しくやってますよね。どうか無理強いしたりしないで、楽しく練習させてあげてくださいね」

「ボク、東ドイツで育ったでしょう。東ドイツの学校教育って、それはそれは権威的でね、教師には絶対服従でした。学校を卒業してしばらくしたら壁が崩壊して、ドイツが統一されて、ああ、これでもうこんな権威的な教育とは永久におさらばだって思ったんですよ。その後、西側の音大で勉強して、さらにアメリカの音大にも留学したんです。そしたらなんと、アメリカの教育ってちょっと東ドイツの教育に似ていて、びっくりしましたよ。先生と生徒の関係が、主従関係っていうのかな、とにかく先生の言うことは絶対なんです。ショックでした。

アメリカには日本や中国からの留学生もたくさんいて、いろいろ話を聞きましたよ。アジアでもアメリカに似て、師匠と弟子って感じなんだってね。日本人の友達から、うまく弾けなかったら先生に怒鳴られて泣いたことがあるって聞いて、ほんとびっくりした。

西ヨーロッパの音大レッスンでは教師と生徒が対等で、自由に意見交換するやり方ですけど、ま、それにもちょっと問題があって、放任しすぎっていうか、生徒はレッスン平気でサボったりとか、どうかなと思いますけど。ボク個人としては、教師と生徒はお互いに信頼関係を築いて、お互いに与えたり受け取ったりしながら進んで行くのが理想なんです。生徒が進歩すれば、それがボク自身の音楽にもプラスになるような、そんなレッスンをしていきたいと思ってるんですよ」


おお!ハゲツル先生にはそこまで深いお考えがあったのか。(感動!)

ただ課題を見てもらうっていうだけじゃなく、先生自身の音楽に対する姿勢を知ることができて、今日は実り多いレッスンだった。
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by ongakunikki | 2007-10-30 00:41 | 練習記録

ウサギとカメ?

ルイ-レーリンクさんのピアノエッセイ、今回のテーマはバッハ。

やっぱりバッハって、日本では「堅苦しい」と敬遠されているんだな。一般的に、きっちりとしたアカデミックな弾き方が奨励されているのだろうか?

ルイ先生の演奏もアップされていて、とても優しい穏やかなバッハ。すごく好き!

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昨日のバイオリンレッスン、たろっぴはうっかりしていて宿題を一つ見落としていたらしい。レッスンで「弾いてみて」と言われて内心慌て、しかたがないから何食わぬ顔して初見で弾いたら、「Prima!(大変よろしい)」と言われて、あっさり合格になっちゃったんだって。

なにそれー。

たろっぴは器用だから、たいして練習しなくても形だけはなんとかなっちゃうことが多くて、いいんだか悪いんだか....... けっこう、ごまかしちゃってる部分も大きいと思うんだよね。

同じ曲を何十回も弾かないとできないぷっちとのギャップが激しくて、いつも見ていて不思議。同時に始めたけれど、ぷっちは少なくともたろっぴの倍の時間はバイオリンに触っている。

本人達にはそんなこと言えないけど、ついつい、「ウサギとカメ」のお話が頭に浮かんでしまう。

最終的に二人はどんなふうになるんだろう?
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by ongakunikki | 2007-10-26 18:54

Friedrich Gulda

また一人、とても好みのピアニストを発見!

その名はFriedrich Gulda。

偶然、You Tubeで彼がモーツァルトの弾き振りをしている映像を見て、ものすごく気に入っちゃった。

これとか
これなんかも

グルダというピアニストがいるのは知っていたけど、今まで聴いてみようと思わなかったのは、たまたま彼の息子で同じくピアニストのリコ-グルダの「ユーゲントアルバム」を持っていて、それは残念ながら私の好みではない。だから、お父さんの演奏も似たような感じなのかなと勝手に思っていたけれど、親子でもまるで違う。

先日行ったウィーンの博物館に、PCによる音楽試聴コーナーがあって、グルダの演奏がたくさんアップされていたので片っ端から聴いてみたのだが、どれを聴いても、ワクワクするような素敵な演奏で、すっかりファンになってしまった。
 
この素晴らしいピアニストはお亡くなりになってしまったようだが、奥さんは日本人のジャズピアニストだそうで、親近感も沸く。

これからじっくりと聴いてみたいアーチスト。


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ブログのリンクのしかたがどうしてもわからなかったのですが、ようやくエキサイトブログのみ、リンク方法がわかったので、トミ子さんとstraycatさんのブログをリンクさせて頂きました。事後報告ですが、どうかご了承願います。

エキサイト以外のブログのリンクは、いまだに全然理解できません....... どなたか教えていただけませんか。
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by ongakunikki | 2007-10-25 19:01 | 音楽メモ

パリ左岸のピアノ工房

パリ左岸のピアノ工房という本を読んだ。

とーっても面白かった。ピアノや音楽に関して、知らなかったことがたくさん書かれていたし、ハゲツル先生の言っていることや、自分がなんとなく感じていることと同じだなあということもいろいろあった。

この本には、著者がパリのあるピアノ工房で出会ったいろんなピアノ(主に古いピアノ)が出て来て、それぞれどんな音なのかなと想像しながら読むのが楽しかった。

うちはグランドピアノを購入する計画はないけど、もしも買うとしたらどんなのがいいかな〜とつい考えてしまう。中古のそこそこいいグランドピアノって、一体いくらぐらいするんだろうなと思って、ハゲツル先生に聞いてみたことがある。6000ユーロくらい出せば、買えないこともないと仰った。「中国製のピアノならば新品でももうちょっと安いけれど、それはオススメじゃないな。でも、ヤマハならいいと思うよ。ヤマハは今ではとってもしっかりした良いピアノだから」って。

ポツダムのピアノ屋さんも一度、覗いてみた。店主の話では、扱っているピアノは新品でも中古でも平均1万4000〜8000ユーロだそうだ。高いですね〜、と私が言ったら、「カワイのピアノはいかがですか?良いピアノですよ」と店主が言う。「いえ、ヨーロッパのピアノがいいんです」と答えると、「どうしてですか?ヤマハやカワイだって、良いピアノですよ。お値段もヨーロッパのピアノの約半額ですから、おすすめですよ」

ヤマハやカワイのピアノは今や世界的ブランドで、評価が高く、信頼もおけるから、良いのだろうと思う。でも、私はどうぜお金を出して買うんだったら、ヨーロッパのピアノがいいなと思ってしまう。先生やピアノ屋さんにはわからないかもしれないけど、私にはそれなりの理由があるの。

私は日本の田舎育ちなので、ピアノというと学校の音楽室や体育館にあるグランドピアノと、友達の家にあるアップライトくらいしか知らなかった。そして、それらはほとんど全部、ヤマハだった。カワイですら、あまり見たことがない。日本ではピアノコンサートに行ったこともほとんどなかったから、スタインウェイの音なんか聴いたことはなくて、私にとってのピアノの音はすなわちヤマハピアノの音。

それが、ドイツに来て、友達の家のピアノ(ホフマンというメーカー)の音を聴いたとき、自分の家のヤマハとのあまりの違いにびっくりした。その後、いろんなヨーロッパ製のピアノの音を聴く機会があって、そのたびに衝撃を受けたり、感動したり、違和感をおぼえたりして、「ピアノって、一台一台違うんだな。それぞれ個性があって、生き物みたいだな」と感じるようになった。

ヨーロッパの人にとって、ヤマハやカワイのピアノは世の中に数多くあるいろんなピアノのうちの一つだから、ヤマハやカワイならではの良さを感じることができるのかもしれない。でも、ヤマハしか知らなかった私には、ヨーロッパのピアノがとても魅力的に思える。

それぞれのピアノが持つ個性にすっかり魅せられてしまったので、今ではピアノを見ると、どうしても触ってみたくなってしまう。よそのピアノを弾くと、人に下手な演奏を聴かれてしまうことになるし、聴かれると緊張して弾けなくなるから絶対に嫌だとずっと思っていたけど、最近、だんだんとどうでもよくなってしまった。「わたしはこのくらい弾けます」ということを示すために弾くわけじゃなくて、ピアノの味見をさせてもらうだけだから、なんと思われたっていいや、と開き直って来た。

町でバイオリンを肩から下げて歩いている人なんかを見ると、「ピアノ以外の楽器を弾く人は、マイ楽器があっていいなあ。その点、ピアノは持ち運びができないし、家族と共有だからなあ」と思うことがあったけれど、逆の考え方をすると、それがピアノのいいところでもあるのかな?人のバイオリンやフルートを貸してと頼んだら、嫌がられる可能性があるけれど、ピアノを触らせてと言われて断る人はあまりいないと思う。だから、ピアノを弾く人は、いろんなピアノに触れるチャンスがあるってことだよね。
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by ongakunikki | 2007-10-24 16:50 | 音楽メモ

2週間ぶりにレッスン

旅行に出たりなんだりで、練習不足のまま、休み明けレッスンの初回。


バッハ 小プレリュード BWV930
めでたく合格〜!イエーイ♪これで小プレリュードは5つ終わった。ちょっと小休止ということで、新しい課題は出なかった。

ブルクミュラー 
前回「アヴェ マリア」は合格になっていたので、「タランテラ」が新課題。家に帰ってさっそく弾いてみる。うーん。ゆっくりだったら初見でも大体弾けるけど、指定テンポは160!速弾きは苦手だからな〜。一週間でそこまでテンポ上げるのは無理かも。

メンデルスゾーン 無言歌集より「慰め」
まだ、見てもらえる段階じゃないよ〜。

ハイドン メヌエット
今回初めてまともに見てもらった。一応弾けるようにはなっているんだけど、どういう風に弾けばいいのか、さっぱりイメージが沸かない。

先生のコメント「ハイドンはベートーベンとかみたいに大真面目に曲作ってたわけじゃなくて、遊び心を持って作曲してたんですよね。だから、ユーモラスなところはユーモラスに、楽しんで弾いて欲しいな」

これまでレッスンでは、バッハでバロックを、シューマンでロマン派を勉強してきたが、先生はそろそろ古典期の曲への導入も考えているようだ。でも、いきなりモーツァルトのような「しっかり古典」をやるのではなく、ベルリン楽派などの過渡期の音楽に触れることも大切と言って、今日はそのお話をしてくれた。

私としては、最初は不可能としか感じられなかったポリフォニーの曲を弾くことにやっと慣れて来たところだから、また違うコンセプトの曲を練習するなんて難しそう〜と思う。しかも、実際には長い長い時間をかけて発展して来た音楽の流れを、短期間のうちに辿り、多少なりとも理解しようとするわけだからね〜。ピアノって、とりあえず楽譜見て弾ければ良いという考え方もあるだろうけれど、その曲が生まれた歴史的背景やコンセプトを知ることも面白いし、練習する上でやはり助けにもなるのだなあと思う。

おまけの課題♪
ヘンデル サラバンド およびそのバリエーションをいくつか。たろっぴが練習していたヘンデルのサラバンド、私も弾こうとしたらたろっぴが嫌だと言うので、別のサラバンドの楽譜を先生が用意してくれた。簡単なので、すぐできそう。

ところで.......

ぷっちに「猫ふんじゃった」を教えたと先生に言ったら、「ひぇ〜、『猫ふんじゃった』!すべてのピアノ教師にとっての悪夢ですね〜」と言われてしまった。ええー、そうなのぉ!?
「いや、いいですよ。別に。いいんだけどね......(^^;)」と先生。
猫ふんじゃったって、音楽的じゃないからいけないのかしら。でも、ピアノを習いたい子も、そうでない子も、誰もが必ず弾きたい曲だよね?あれがピアノの楽しみへのきっかけになれば、それでいいような気がするけどなー。

そして、今日のたろっぴは.......... キーボードで何時間も「Bugdom」というパソコンゲームのテーマソングを弾いている〜!これも、先生からしてみれば悪夢かも。(爆)

ま、いいでしょ。あまりカタいこと言わなくてもね。
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by ongakunikki | 2007-10-23 04:55 | 練習記録

音楽の旅

3泊4日で、ウィーン&ブダペストへ行って来た。

どちらも見所多しで、一日や二日ではとうてい見切れないため、テーマを絞り、今回は「音」に関係する場所を中心に見て回った。

音楽関係だけでもウィーンには数多くの名所があって、どこを見ようか迷ってしまう。今回は時間の関係でコンサートやオペラは鑑賞できなかったけど、子ども達の楽しめるところがいくつか見つかった。

一つは王宮内にある「古楽器博物館」。

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こんなふうに、古楽器がズラリと並んでいる。ベルリンの古楽器博物館も気に入っているのだが、ウィーンでは歴史的建造物内に古楽器が展示されているので、クラシック音楽がヨーロッパの歴史の中で発展して行ったというのが肌で感じられて、とてもよかった。


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音声ガイドの説明を聴きながら楽器を見て回る。ぷっちが一番興味を持ったのは、やっぱり弦楽器のコーナー。

展示されている古楽器はもちろん触ることができないけれど、クラヴィコードとスピネットの模型があって、それは自由に演奏してもよいと書いてあった。館内には私達しかいなかったので、楽器を占領して弾きまくり。楽し〜!

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バッハの小プレリュードを弾くたろっぴ。カッコいい!

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ぷっちは、「猫ふんじゃった」。(笑)

もう一つの楽しかった場所は、Haus der Musik という名前の体験型音楽博物館。残念ながら館内は写真撮影禁止なのだが、オーケストラの指揮シュミレーションや作曲体験コーナーなど、いろんなコーナーがあって、子ども達はとても喜んだ。

館内の売店で、ぷっちはミニチュアのバイオリンを見つけて、お小遣いで買っていた。買う前にはどうしようかかなり迷っていたみたいだけれど、思い切って買った後は、嬉しくて嬉しくて、30分ぐらいごとに開けては眺めている。本物のバイオリンを持っているのに、なぜオモチャなど?とちょっと不思議だけど.........

ブダペストでは、日本人の友人一家のお宅にお世話になった。しばらく前からブダペストに駐在中。お家には古いブリュートナーのアップライトがあったので、弾かせてもらった。ベヒシュタインともまた感じが随分違う。

友人と二人のお嬢さんはブダペストでピアノレッスンを受けていると聞いていたのだが、なんと残念なことに、少し前にみんなやめてしまったのだそうだ。というのは、ブダペストには音楽留学をしている日本人学生さんがたくさんいて、駐在家庭のお子さん達でピアノを習いたい子達はたいていそういう留学生からレッスンを受けているそうなのだが、とても熱心なレッスンで、発表会もかなり気合いの入った会なので、お嬢さん達はそれが苦痛になってしまったという。

狭い日本人社会のことで、「○○さんのうちの×子ちゃんは、今度の発表会で△△を弾くんだって」ということが話題になったりして、純粋に音楽を楽しめなくなってしまったようだと、友人が残念がっていた。

そんなこともあるんだなあ、とびっくりした。

レッスンは中断してしまったようだけれど、彼女達が音楽を嫌いにならずに、別の形でこれからもピアノを楽しんでいってくれたらいいなあ。正当派のレッスンによる練習だけがピアノではないと思うしね。
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by ongakunikki | 2007-10-22 03:53 | 音楽メモ

お休みの日も音楽

今まで、バイオリンはともかく、ピアノの方は習っていると呼べるのかどうかという進歩の遅さだったぷっち。

しかし、どうやら新しい段階に突入したようだ。今週は学校が秋休みで時間がたっぷりある。ピアノの宿題は一曲だけで、それはもうできるようになった。

「もっと弾きたい〜」と言うので、「猫ふんじゃった」を教えたら、大喜び。嬉しくて嬉しくて、いつまでも弾いている。また、ドイツの童謡の本を出して来て、楽譜を見ながら一生懸命、弾いている。たのしい、たのしいと言っているので、嬉しくなってしまう。

こんな小さいうちから趣味を持っているぷっちは、幸せ者だなあ。習わせてやることにして、本当によかった。

今日はぷっちの友達が泊まりに来ているのだが、友達が来ようと誰が来ようと、ぷっちはおかまいなしにピアノやバイオリンを弾く。友達が退屈するのでは?と私はつい思ってしまうけれど、案外、友達も楽しんでいるよう。友達も巻き込んで音楽をやっていることも多いし。

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バイオリン指導をするぷっち。
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by ongakunikki | 2007-10-17 01:49 | 練習記録

読譜力が.........

新しく出されたメンデルスゾーンの無言歌集からの2曲のうち、「こっちの方が易しいから、こっちから練習して」と先生に言われた曲はこれ。

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原典には題はついていないけど、日本では「慰め」という名前がついているらしい。番号はOp.30-3

早速練習開始と思ったけれど、この曲、♯が4つ!それに和音がたくさん出て来る。ひーん!(泣)

小プレリュードを始めてから少しは譜読みができるようになったかと思ったら、それは低音部の単音を読むのが多少早くなったという程度で、こういうのは相変わらずだめ。知らない曲なのでなおさら。楽譜を見ても、どんな曲なのかまったくイメージすることができない。(先生が一度弾いてくれたけど、もう忘れちゃってて)ハ長調であれば、メロディを頭の中で歌ってみることができるけど、こう♯がたくさんついてると無理......

和音を押さえるのに「えーと、どの鍵盤とどの鍵盤だ?」といちいち考えるので、リズム通りに弾くことができず、一向にどんな曲だからわからない。しかたないのでネットでMIDIを探し出して、3回くらい連続で聴いて、曲を頭にインプット。次に、和音の一番上の音だけ拾ってリズム通りに弾いてみる。ここまではそんなに時間がかからなかった。

でも、その後が......... 楽譜を見ながら弾こうとすると、右手だけでも全然弾けない。それで、一小節づつ区切って、30回くらい繰り返しで弾いて指が覚えたら次の小節へというふうにして進んで行って、やっと最後まで辿り着いた。両手で通しで押さえられるようになるまでに要した時間は4日間。あまりにも大変で、途中で吐き気をもよおしてしまった。

ま〜、結局、押さえられるようにはなったわけだし、一度覚えてしまうと、押さえづらいところも特にないし、ゆっくりの曲だからそう難しいわけじゃない。だけど、譜読みにこんなに時間がかかるんじゃあなー。それに、こんなふうに運動的に覚えると、弾いてる途中に何かの拍子でつっかかってしまうと、どこ弾いてるかわからなくなるから、やっぱりちゃんと楽譜見て弾けないとよくないよね。

一体、どうやったら譜読みがまともにできるようになるのだろう?

この曲は宿題に出されたから頑張ってやってるけど、そうでなければ、こんなに♯や♭の多い曲はそれだけで尻込みしてチャレンジする気になれないから、弾く曲の幅を狭めてしまう。

なんとかならないかな〜。
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by ongakunikki | 2007-10-14 23:18 | 練習記録

ぷっちとモーツァルト

ぷっちは、モーツァルトが大好き。

この間、モーツァルトの名曲ばかりを集めたナレーション付きの子供用CDを買ってやったら、ものすごく喜んでくれた。

枕元にCDプレーヤ−を置いて、毎晩聴きながら寝て、朝目覚めるとまたふとんの中で聴いている。それを聴くのが楽しみで、夜は自分から早くベッドに行くようになってくれた。思わぬ副作用。

ふと、ぷっちが赤ん坊の頃を思い出した。

生後3ヶ月までのぷっちは異様に泣く子で、抱っこしていない限り、一日中泣いていて全然寝てくれなかった。ずっと抱っこしているわけにいかないので困り果てていたら、たろぷー父が天井にドリルで穴をあけてフックを取り付け、そこからロープを吊るし、車用のチャイルドシートをぶらさげた簡易ブランコを作ってくれた。

そのブランコにぷっちを乗せて、モーツァルトのCDをかけると、不思議とその間だけは泣き止む。だから私は、ときどきぶらんこを後ろから押して揺らし、CDが終わったらまた最初からかけるという作業を繰り返しながら、その合間に家事をしていたんだった。どういうわけか、モーツァルト以外のCDでは効果があまりなかった。

なぜそもそもモーツァルトを聴かせたのかというと、その頃巷では「モーツァルトは胎教に良い」とか「モーツァルトを聴かせると頭の良い子になる」とか言われていたので、なんとなく図書館から借りて来てコピーしたものがうちに数枚あったから。

その後、いわゆる「モーツァルト効果」は科学的に信憑性がないと否定されたようだし、ぷっちも「頭の良い子」にはならなかったみたいだし(笑)、赤ん坊の頃にモーツァルトを聴かせたから今もモーツァルトが好きだと結論づけるのは、ちょっとこじつけっぽい。モーツァルトの音楽は親しみやすいメロディで、子どもなら誰でも好きだと思うしネ。

だけど、今お布団の中で気持ち良さそうにモーツァルトを聴いているぷっちを見ると、8年前の小さかったぷっちの思い出が蘇って来て、なんだかとても懐かしい。
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by ongakunikki | 2007-10-14 14:57 | 音楽メモ