人気ブログランキング | 話題のタグを見る

相対音感の利点?

私は日本でピアノを習い始めて、現在はドイツで習っているけれど、どちらもほんの短期間なので、日本とドイツのピアノ教育の違いについて語れるほど多くを知っているわけではない。

けど、きっといろいろ違うんだろうな〜と気になる。どう違って、それは結果にどう表れるんだろうね。

今までに気づいたことは、日本ではピアノ学習にはある一定の道筋が決まっていて、ほとんどの人が大体同じ順序で進んで来るらしいということ、そしてドイツでは先生によってかなりまちまちだということ。

日本では技術的上達を重視するように思うけれど、ドイツなどでは最初から個性を重視するという話。そう言われてみれば、ハゲツル先生もミスタッチのことは全然うるさく言わないが、心を込めて弾かないとダメだと言う。

日本人で音楽家として活動している人達の多くは、「やはり地道に積み上げることが一番大切。個性個性と言うけれど、しっかりとした基盤のないところに個性は花開かない」という意見で、そう聞くとなるほどそうかと思うけれど、でもそれはあくまで「成功した」人たちが言えることであって、地道に積み上げても花開かずにやめてしまう人も実際にはたくさんいるのだろう。個性重視でやっていくと、結局上手にはならなかったとしても、音楽をもっと純粋に楽しめるようになるものか、それもちょっとわからないな。

日本でピアノが下手だという子どもも、ドイツに来たら上手な部類というほど、日本人の平均的レベルは高いみたい。日本は家が狭い、大きな音を立てられない、そしてさらに子どもは勉強が大変という事情があるにもかかわらず、ピアノが上手になる人が多くて、すごいなと思う。楽器を始めるのは小学校に入ってから、休暇中はレッスンもないし、練習もほとんどしないというドイツの子どもと違い、日本人はやっぱり地道だからかなあ。

前置きが随分長くなったけど、日本とヨーロッパの音楽教育の違いについて調べていて、興味深いことが書かれているのを発見した。ブログ以外の記事なので、勝手に引用するのは問題があるかもしれないからしないけど、いわゆる「絶対音感」と「相対音感」についての話。

日本には「絶対音感信仰」のようなものがあって、音楽をやるなら絶対音感を身につけた方が良い、だから臨界期を逃さないようにと早期教育が盛んなそうだが、ヨーロッパでは絶対音感のことは気にする人はほとんどいないし、絶対音感を持っている人もすごく少ないんだって。

そして、「絶対音感がある」=良い演奏ができる、というわけでは必ずしもなくて、実はデメリットもある。小さい頃からソルフェージュなどで鍛えている日本人の耳は、平均律的音の世界に慣れてしまっていて、微妙な音のニュアンスにはむしろ鈍感な面があるらしい。だから、日本人の演奏は「モノトーンで味わいがない」と評されることもあると書いてあった。

今のところ、わかったのはこれだけ。
by ongakunikki | 2007-06-18 00:52 | 音楽メモ
<< ヨーロッパの音楽教育 みんなの弱点 >>